カラダにピース✌カルピスとアイラグ

突然ですが、皆さんカルピスは好きですか??暑い夏の日に学校から帰ってきて、カルピスが家にあると、すごく幸せだったのを思い出します。氷でキンキンに冷えたグラスでゴクゴクッと飲む瞬間がたまりません!(そして、知らぬ間にグラスの中身がビールに変わり、数年が経ちました・・・・。)カルピス作りは、濃さの加減が最重要。夏は氷多めの薄味が好みですが、冬はちょっと濃いめにホットカルピスにしてもおいしいですよね。

そんな日本人が大好きなカルピス、CMでもピックアップされていたのでご存知の方も多いかと思いますが、アイデアの着想はモンゴルの遊牧民の乳製品なんです。カルピス社創業者の三島海雲氏についての本「カルピスをつくった男 三島海雲」はこちら(Click)。モンゴルは乳製品の種類が多く、発酵の度合いで様々な食べ方、飲み方をします。数ある乳製品の中で、カルピスの素となったのは「馬乳酒」。モンゴル語では「アイラグ」と呼ばれるこのお酒は、馬のミルクを発酵させて作ります。ちょうど今くらいの時期から8月にかけてが馬乳酒の季節なので、モンゴルの田舎に行くと、何やら酸っぱい香りを醸し出している大きなバケツやカメが・・・・。中身を見ると、真っ白な液体(馬乳)。これを何日かかけて、ひたすらに混ぜて発酵させます。この混ぜ方にもちょっとコツが必要でして、垂直に上から下まで力を込めて一気に混ぜながら、空気を含ませていきます。なかなか体力のいる仕事ですが、大人も子どもも暇さえあればバケツをかき混ぜて、その年の美味しいアイラグを、心を込めて作ります。モンゴル人はこのアイラグが大大大好き。元々お肉中心の食生活なので、アイラグで栄養補給しつつ、ほろ酔い気味でい~い気分になりながら、草原の夏を満喫するのが醍醐味です。ただ、このアイラグ・・・日本人には最初刺激が強いかもしれません。アルコール度数は低いし、子どもも飲んでるんだからイケるだろう♪という思い込みは厳禁です。もう、何というか、口にしたことのない味がするんです。とにかく酸っっっぱい!!!!飲んだ瞬間、乳酸菌が体内に吸収される感があります。この時期に遊牧民のお宅を訪問すると、大きな器にたっぷりとアイラグが注がれて、回し飲みが始まります。飲み慣れないかもしれませんが、貴重な夏のおもてなしなので、出来る限り飲んでみてください!「これのどこがカルピスだよ!!泣」というツッコミは避けられないかと思いますが、『カラダにピース』なのは間違いなしですよ(ただし、飲み過ぎるとお腹にくるので、ほどほどに・・・。)

 

特に美味しいアイラグで有名なのは、モンゴル北部に位置する「ボルガン県」です。ボルガンのアイラグに出会えたらとてもラッキー!カルピスのことを思い出しつつ、ぐびっと一杯飲んでみてください!

 

 

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鹿野 詩織
鹿野 詩織(かの・しおり)

8歳の頃、初めて出会った海外の友人がモンゴル人だったことがきっかけで、モンゴルに憧れを抱く。 早稲田大学国際教養学部在学中にモンゴル国立大学への留学が実現。 卒業後、アクセンチュア株式会社、外務省勤務を経て、日本国際協力センター(JICE)にて、モンゴルにおけるJICAの人材育成プロジェクトに携わる。 モンゴル滞在中は、孤児院支援、遊牧生活、起業も経験。 現在は早稲田大学公共経営大学院に在学し、モンゴル研究、通訳、執筆活動等を行っている。

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