『ゲストハウスを通じてモンゴルの魅力を発信』

前回に続き、日本留学を経てモンゴルでゲストハウスを経営するジャフランさんのインタビュー記事をお届けします。

 

―日本から帰国後、ゲストハウスを始めたきっかけを教えてください。

ジャフラン:ゲストハウスは2016年の夏から始めました。わたしは旅行が大好きで、これまで約30ヵ国ほど旅をしたのですが、旅先ではいつもゲストハウスに泊まっていました。ゲストハウスでは色々な国の人が気軽に交流できて、バックパッカー同士が意見交換をしたり、ネットワークを広げたり、どんどん旅の楽しみが増える。そんなゲストハウスの魅力にはまって、自分でもモンゴル旅行者にそんな場所を提供したいと思うようになりました。

―ジャフランさんは英語と日本語ができるので、日本人のお客さんも多いそうですね。日本人に人気のコースや観光地を教えていただけますか?

ジャフラン:現在、お客様の3分の1が日本人です。お店の名前が「Tabi station(旅ステーション)」なので、日本人の目に留まるのだと思います。モンゴルは田舎に行くと英語も通じないことが多いですし、日本人のお客様に対して日本語で案内すると、とても安心していただけますね。

1番人気のコースは、オルホン渓谷国立公園コースです。このコースの特徴は、温泉がついていること。日本人技術者の指導を頂いて作ったので、温泉ツウな日本人にも、きっと満足していただけますよ!露天風呂もついていて、熱いお湯に浸かりながら上を見上げれば、天然のプラネタリウムが楽しめます。

コースの基本日程は7泊8日で、乗馬をしたり、モンゴルの野生馬「タヒ」を探しに行ったり、大きな滝を見ることもできます。モンゴルは面積が広く(日本の約4倍)、田舎へ行くにはどうしても長時間移動する必要がありますが、お客様が道中色々なアクティビティを楽しめるよう、工夫しています。わたしのゲストハウスのテーマは「アドベンチャー」なので、お客様の要望に合わせて、宿泊先をテントや遊牧民の家にするなど、冒険心たっぷりの旅をご用意しています。

 

 

 

 

 

 

―モンゴルの大自然に囲まれながらの温泉・・・!日本人にとってはたまらないですね~。日本と他の国の旅行者で、旅の趣向の違いはありますか?

ジャフラン:旅のスタイルは1人1人違うので、国はあまり関係ないですね。ただ、日本人のお客様は普段から質の高いサービスに慣れているので、シャワーやサニタリー面等で気を付けることは心がけています。車も揺れが少ない4WDを使用します。また、モンゴルは行き当たりばったりの場面が多いですが、日本では事前説明と準備が大事ですよね。なので、起こり得るトラブル(舗装道路以外でのパンクなど)や重要事項などは、事前に書面でお伝えするようにしています。

欧米のお客様は、サービスよりもコストを重視しますね。安ければ、ロシアのミニバンでOK、テント泊でOK、シャワーも少なくて全然OK!という感じです。参加者に若い人が多く、バックパックの旅に慣れていることもあると思います。

 ―モンゴルには他にもゲストハウスやツアー会社があると思いますが、Tabi station(旅ステーション)の特徴やおすすめポイントはどのようなところですか?

ジャフラン:まずは、日本滞在経験があるスタッフがいることです。日本語対応はもちろん、日本人のお客様が希望されるような決め細かい対応ができます。モンゴルのことを全く知らない方でも、日本人の特徴を理解したうえで、希望に沿った旅のご提案をしますので、安心して来ていただけます。

次は、安全とサービスの質ですね。モンゴルでは当たり前でも、海外のお客様にとっては当たり前でないことがたくさんあるので、丁寧な説明と事前準備を行います。一人一人のニーズを把握することで、皆さんに満足いただけるサービスの提供を心がけています。

―日本語OKで、それぞれの希望に沿った旅の提案を頂けるのは嬉しいですね。モンゴルは情報が少ないのでイメージが沸きづらいと思うのですが・・・旅のコツはありますか?

モンゴルの見どころは田舎の大自然なので、アドベンチャーを楽しむ気持ちできてください。まだまだインフラが整っていない面もあるのですが、それもきっと新しい体験、旅の良い思い出になると思います。大らかな気持ちで、モンゴルの文化、そして大自然を満喫していただきたいですね。

 

 

 

 

 

 

―最後に、ジャフランさんの今後の夢を教えてください。

もっともっと日本人にモンゴルに来てほしいと思っています。そのために、日本人が選ぶナンバーワンのモンゴル旅行会社を作りたいですね。モンゴルには観光資源は多いけれど、産業としてはまだまだ成長途中です。例えば、日本人の方がイタリアに行くとしたらピサの斜塔が見たい、タイだったらアユタヤ遺跡へ行きたい、というようなイメージって各国にありますよね。モンゴルに対しては、まだそれが無いと思うんです。今後、Tabi station(旅ステーション)でたくさんのお客様を迎えて、「モンゴルに行くならあの場所へ行きたい!」というイメージを日本に広げたいです。

これまで日本とモンゴルがビジネスをする際、インフラの未整備や、異なるビジネス文化が壁となって、長い時間がかかっていました。最初にパイオニアとしてモンゴルへ進出した日本企業がこのような苦労をした結果、双方の特徴やビジネス文化への理解が深まり、モンゴルと日本の間にはビジネスの素地ができてきたと感じます。

これまでモンゴルに進出したのは中国や韓国企業が多く、モンゴルに登記されている日本企業は現在45社のみです。しかし、関係が深まるにつれてモンゴル人も日本企業のビジネス文化を理解してきていますし、今後、モンゴルは日本企業にとってメジャーな投資先になると思います。

モンゴルには日本語ができる人が多いですし、日本のプロダクトは良質だとイメージが既にあるので、日本企業にとってもビジネスがしやすいのではないでしょうか。Can Do(キャンドゥ)やジャパンストアなどはモンゴル人に人気ですよ。これらの企業は、「高品質な日本の商品だけど安価で買える」という点が多くのモンゴル人の支持につながっているのでしょうね。

モンゴルと日本は、お互いがwin-winな関係を築くことのできる良いパートナーになれると信じています。私自身も、Tabi station(旅ステーション)を通じて、多くのモンゴル人、日本人との交流の機会を提供していきたいですね。皆さんも、是非モンゴルに来てみてください!

 

以上、2回にわたってジャフランさんのインタビュー記事をお届けしました。

モンゴルのベストシーズンは7月、8月なので、今年の夏休みの予定が決まっていない方は是非!

 

(ジャフランさん&ソドさん夫妻。とっても仲良しです💛)

この記事を書いた人write

鹿野 詩織
鹿野 詩織(かの・しおり)

8歳の頃、初めて出会った海外の友人がモンゴル人だったことがきっかけで、モンゴルに憧れを抱く。 早稲田大学国際教養学部在学中にモンゴル国立大学への留学が実現。 卒業後、アクセンチュア株式会社、外務省勤務を経て、日本国際協力センター(JICE)にて、モンゴルにおけるJICAの人材育成プロジェクトに携わる。 モンゴル滞在中は、孤児院支援、遊牧生活、起業も経験。 現在は早稲田大学公共経営大学院に在学し、モンゴル研究、通訳、執筆活動等を行っている。

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