【オススメ旅行】ハラホリン~ツェンヘル温泉の旅

コロナの影響で国内旅行にも行けなくなって、早1年・・・・自由に行き来できる日が戻ることを願いつつ、去年の9月に旅行へ行った思い出を振り返ってみました。

行き先は、ツェンヘル温泉。ウランバートルから西へ約320km程行ってハラホリン(旧カラコルム)を越え、アルハンガイ県を目指します。ウランバートルからハラホリンまでは道が整備されていて、非常に快適。道中ではこんな「ミニゴビ(砂漠)」でラクダに乗ることもできます。

 

そこからさらに道なき道を進んでいくと、山々に囲まれたツーリストキャンプが見えてきました。今回私達がお世話になったのは、”Duut Resort Mongolia”。宿泊はモンゴル式のゲルかロッジから選ぶことが出来ます。せっかくモンゴルで旅行するのなら、宿泊はゲルがおすすめ。中にはベッドとテーブル、ストーブが完備されていて、トイレはすぐ近くのロッジ内に設置されています。日本人がモンゴルの田舎を旅する時に1番気になるのがトイレだと思いますが、ここは洋式トイレが完備されていて掃除も行き届いているので、快適に過ごすことができました。

9月というと日本ではまだまだ残暑が厳しいイメージですが、モンゴルではすっかり秋。太陽が山間に隠れてしまった後は、ストーブを点けて暖を取ります。

ストーブを囲みながら、一緒に同行してくれたドライバーのバターさんが色々な話をしてくれました。

 

<火の神様>

モンゴル人はチベット仏教を信仰している人が多数ですが、日本で言う「八百万の神様」のように、自然に宿る神様への信仰があります。火の神様は、なかでもとっても大切な存在。モンゴル人はチンギス・ハーンの時代より遥か昔から遊牧生活をしてきたわけですが、遊牧中に火をうまく使えないと生きていけません。遊牧民が大事な家畜の肉を食べるとき、1番最初にとれた肉は火にくべて、火の神様に捧げるそうです。

 

<頑張れ、男子(ヒツジ)>

20年前と今のヒツジのサイズを比べてみると、圧倒的に今のヒツジが小さいそうです。20年前に「小さいねぇ」と言われたヒツジのサイズは約20キロ。20年経った今「大きいねぇ」と言われるヒツジのサイズは約23キロ。人間は世代交代する度に手足が長くなり、身長も伸びていると言われますが、ヒツジはどんどんサイズダウン・・・種ヒツジである雄が小さくなっているせいで、その子どもも小さくなってしまうそうです。頑張れ、男子!!!

 

<遊牧民の仕事術>

モンゴルは90年初頭に民主化する前、つまり社会主義時代には、女の子は学校で一般教養を学び、男の子は技術を身に着けることが優先されたそうです。だから今でもモンゴル人男性は自分でなんでも直せます。車が故障しても、家が壊れても、パパッと修理。このサバイバル能力を何もない草原で目の当たりにした日本人女性は、かなりの高確率でひと夏の恋に落ちるとか(鹿野調べ)。また、モンゴル人は、いかに安く早く仕事をこなすかを考えるので頭の回転が速いといいます。遊牧民は朝から晩まで家畜の世話や家のことで大忙しですから、外からゲルに戻ってきた瞬間から次に何が必要か考えます。現代の、特にウランバートルに住む人たちの生活様式とは全く異なりますが、遊牧民の思考、習慣、メンタリティから学ぶことは多く、モンゴルの人たちが今でも遊牧文化を尊敬し、大切に守っている理由がよく分かります。

 

そして、メインイベントの温泉がこちら。

温度は日本の温泉と比べるとちょっとぬるめですが、長時間入っていてものぼせずリラックスできます。入るときは全員水着を着用。男女の区別はないので、友達や家族と一緒にワイワイ楽しむことができます。丸い小さな温泉は、いわゆる貸切風呂。巨体のお兄さん達がぎゅうぎゅうになりながら、アルコールを飲みまくっていました(モンゴルの日常)。

 

今回ラッキーだったのは、ちょうど泊ったキャンプで地元で作った乳製品のポップアップ展が開催されたこと。さすがどこへ行ってもお祭り大好きなモンゴル人。この日もモンゴル舞踊のパフォーマンスが始まったかと思いきや、一体どこに隠れていたのかと驚く間もなく、一瞬で巨大な人だかりができていました。

売っていたのは、お母さんたちが手作りした乳製品。このアーロールは、今まで見た中で1番可愛かったです。

私がこの日購入したのはこちら。牛乳ではありません。馬乳酒です。

数年前の旧正月に飲んでお腹に当たってトラウマになって以来控えていたのですが、この日のアイラグは美味しかった・・・・。「日本人なの!?あら~飲みなさいよ!おごってあげるから!みんなで乾杯よ!!」というおばちゃんに乗せられて一口飲んだが運のツキ。もっと飲みたくなってしまい、しっかり1リットルお買い上げしました。

この後の苦しみも知らずに。

3杯目を飲み終えたくらいでしょうか。どうもお腹の様子がおかしい。気のせいにしたいと思いながらトイレへ行き、次に外界へ戻れたのは何時間後だったでしょうか・・・細かい描写は憚られるので書きませんが、とにかく全身全霊を使った総力戦となりました。馬乳酒は、もう飲まない。結局その日はトイレにこもって終わってしまったのですが、翌日は気を取り直して源泉を見に行くことに。

たっぷり硫黄の匂いが香っていました。遠くに見えるのは、チベット仏教のマニ車(まにぐるま)。

これを1回廻すとそのお経を1回読んだことになるという(!)、素敵な仏具です。

 

最後に、旅の帰り道に寄ったモンゴルらしい名スポットのご紹介。こちらの写真、何の形か分かりますか?

詳しい解説はこちら。はっきり英語で”Penis Stone”と書いてあるのでお分かりですね。

これは決して悪ふざけではなく、子宝を望む人が拝みにくる聖なる場所なのです。柵の中は入れるようになっていて、女性はこの石にまたがって、祈ります。(わざと「またがる」形にしているというのが何とも直接的でモンゴルらしい。)この石はパワースポットとして有名で、ここで祈った多くの人が実際に子宝を授かっているそうです。このあと、ハラホリンの博物館を見学して、帰路につきました。

 

私達はゆったり3泊4日の旅でしたが、最短2泊3日でも十分楽めるハラホリン~ツェンヘル温泉の旅。友達や家族でワイワイするには最適の場所でとってもおすすめです。今回旅のアレンジをしてくださったHIS Mongoliaの原田さんに感謝です!

 

 

この記事を書いた人write

鹿野 詩織
鹿野 詩織(かの・しおり)

8歳の頃、初めて出会った海外の友人がモンゴル人だったことがきっかけで、モンゴルに憧れを抱く。 早稲田大学国際教養学部在学中にモンゴル国立大学への留学が実現。 卒業後、アクセンチュア株式会社、外務省勤務を経て、日本国際協力センター(JICE)にて、モンゴルにおけるJICAの人材育成プロジェクトに携わる。 モンゴル滞在中は、孤児院支援、遊牧生活、起業も経験。 現在は早稲田大学公共経営大学院に在学し、モンゴル研究、通訳、執筆活動等を行っている。

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