春が来るのが先か、コロナが去るのが先か

2月23日、旧正月にかけて行われた厳しいロックダウンが終わり、再び人々の日常が戻ってきました。このタイミングを待っていたかのように春の陽気を感じる日々が続き、活気と明るさを取り戻しつつあるウランバートルです。

「ツァガーン・サルが終わると春がやってくる」とモンゴルでは言いますが、最近は最高気温が待望の『マイナス1桁台』になる日も。来週はついにプラス気温の予報も出ていて、春はもうすぐそこです。

モンゴルの春と言えば、避けて通れないのが突風と黄砂。人もクルマも何もかもが砂だらけになるので、モンゴル人からは嫌われ者の季節なのですが、慣れない極寒の冬を耐え抜いた居候の身としては、少しでも気温が上がるのはありがたい限り。毎日iPhoneで気温をチェックする度に顔がニヤけてしまいます。

 

さて、最近のモンゴルでのコロナ事情を見てみましょう。

ツァガーン・サル前後に盛大なロックダウンを決行した後は、これまた一気に措置を緩和したモンゴル政府。2月23日からは9割方の業種が通常営業に戻りました。現在、行動制限が課されている主な活動・業種は以下のとおり。

・デモ、集会、スポーツ大会、結婚式、宴会、レセプション

・旅行

・バー、クラブ、カラオケ

・10名以上の学習センターの営業 など。

サウナやプール、フィットネスクラブ、そして映画館は定員の30%以下の人数であれば営業してOKなようです。

せっかく暖かくなってきたので、1日も早く田舎に行けるようにしてほしい・・・!今はまだウランバートルと他県との県境が封鎖されてるのですが、3月からはオープンするという話もあるので期待が高まります。

加えて気になるのは、通常フライトの復活時期。3月はチャーター便が増便されて、11日、15日、25日に成田便が予定されています。日本側の緊急事態宣言が解除されないことには入国制限のためビザが発給されないので、日本便に乗れるモンゴル人というのは非常に限られてしまいますが、未だに日本でモンゴルへの帰国を待ち望んでいる多くのモンゴルの方にとっては朗報です。日本便以外にも、以下のチャーター便が予定されています。

3月2日、4日、12日、24日、28日、31日・・・ソウル便

3月5日・・・ヌルスルタン便(カザフスタン)

3月17日、18日・・・フランクフルト便

 

また、モンゴルではコロナのワクチン接種が段階的にスタートしていて、接種開始から5日目となる今日時点で約6800人がワクチン接種を受けたそうです。モンゴル政府は人口の6割にあたる約200万人を対象としてワクチン接種を行うことを目標値としているとのこと。各国同様かもしれませんが、モンゴルではワクチン接種開始とともに、これまで停滞していたものが一気に動きがした感があります。

約1年という長期間、厳しい鎖国状態でコロナウイルスと戦ってきたモンゴル。ツァガーン・サルが明け、ワクチン接種が開始されたタイミングで一気に制限緩和の流れが来ています。が、果たして感染は抑えられているのでしょうか?2月2日から26日までの新規感染者数の推移をグラフにしてみました。

2月11日~23日のロックダウン中に街の至るところでPCR検査を実施したので、18日に新規感染者が急増したのは検査数に比例するものでしょう。その後もPCRを継続した結果、26日時点で把握されている新規感染者数は30名。つまりツァガーン・サル前と大差は無く「感染が抑えられている」とは言えません。しかし、仮にツァガーン・サル中にロックダウンせずに市民全員が旧正月祝いをしていたら桁違いの感染者が出たことは明らか。前回記事(Click)で書いたとおり物々しいお正月でしたが、正しい判断だったと思います。

措置が緩和されたとは言えこのように依然として感染者は減らないモンゴルのコロナ状況。今年の夏までには全てが通常運転に戻ることを切に願って、引き続き感染予防に努めたいと思います。

 

 

 

 

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鹿野 詩織
鹿野 詩織(かの・しおり)

8歳の頃、初めて出会った海外の友人がモンゴル人だったことがきっかけで、モンゴルに憧れを抱く。 早稲田大学国際教養学部在学中にモンゴル国立大学への留学が実現。 卒業後、アクセンチュア株式会社、外務省勤務を経て、日本国際協力センター(JICE)にて、モンゴルにおけるJICAの人材育成プロジェクトに携わる。 モンゴル滞在中は、孤児院支援、遊牧生活、起業も経験。 現在は早稲田大学公共経営大学院に在学し、モンゴル研究、通訳、執筆活動等を行っている。

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