モンゴルの新型コロナウイルス対策・措置 (最新情報)

3月10日、モンゴルにおける第一症例となる感染者が確認されてから、一時ウランバートル市内はゴーストタウンのように静まり返り、異様な雰囲気に包まれていました。ここ数日は飲食店が再開し、人々もだいぶ落ち着きを取り戻しています。現在、モンゴル国内で確認されている感染者は10名で、いずれも国外からチャーター便等でモンゴルに戻ってきた人たちです。チャーター便によるモンゴル国民の帰国支援については世論が分かれるところで、「母国の状況がよくないからと言って勝手に国外に出たくせに、都合が悪くなったら感染源となるリスクを抱えて戻りたいなんて身勝手だ」という意見と、「こういう非常事態こそ家族の元に一刻も早く返すべきだ」という論旨がネット上で戦っています。チャーター便で帰国した人たちは、市内の病院や軍病院等に隔離されており、隔離施設の空きがないという理由で、ここ数日チャーター便の運航は止まっています。ただ、モンゴル政府は今後も国外の自国民を帰国させるためチャーター便を運航させる予定で、日本へのチャーター便については、4月1日の可能性が濃厚です。その後のフライトは一切の目途が立っていないとのことなので、日本に帰国希望のある在留邦人の方は、積極的な情報収集に努めてください。(チケットの販売はMIATが行います。)

 

現在のモンゴル政府の措置まとめは以下のとおりです。

・全ての国際定期便(飛行機)とロシア・ウランバートル間の鉄道が4月30日まで運行停止。

・全ての教育機関を4月30日まで閉鎖。

・カフェ、レストラン等の営業を夜10時までに制限。

・バーやクラブ、ジム、映画館等の各種施設利用が禁止。

・3人以上が集まる集会等を禁止。

 

これらの措置が開始された3月初旬前後は、「選挙アピールを兼ねているとはいえ、モンゴル政府はオーバーリアクトし過ぎだろう」と穿った見方をしていた私ですが、ここにきて、モンゴル政府の迅速な決断は間違いではなかったと思いなおしているところです。中国と国境を接しながらも国内の感染者を10名に抑え、しかも市中感染がまだ広がっていないという事実は、政府の「感染者を出さない、広げない」という強い意志と、国民の危機感の高さを裏付けています。

東京では、今日1日だけで40名の感染者が確認されたそうですね。ニュースを見ている限り、多くの人々の危機意識が状況に見合っていないと感じます。(若者のパーティー然り、さいたまスーパーアリーナでのK-1然り。)感染病は自分ひとりの問題ではなく、周りの人を苦しめる可能性があるということについて、1人1人がどれだけモラルを持つことができるか。東京は桜の良い季節を迎えて出歩くのが楽しい頃だと思いますが、健康じゃないと花も何も楽しめませんから!これ以上状況が悪くならないことを、切に切に願います。

 

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鹿野 詩織
鹿野 詩織(かの・しおり)

8歳の頃、初めて出会った海外の友人がモンゴル人だったことがきっかけで、モンゴルに憧れを抱く。 早稲田大学国際教養学部在学中にモンゴル国立大学への留学が実現。 卒業後、アクセンチュア株式会社、外務省勤務を経て、日本国際協力センター(JICE)にて、モンゴルにおけるJICAの人材育成プロジェクトに携わる。 モンゴル滞在中は、孤児院支援、遊牧生活、起業も経験。 現在は早稲田大学公共経営大学院に在学し、モンゴル研究、通訳、執筆活動等を行っている。

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